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環境省主催オオタカの国内希少野生動植物種の指定解除に関する意見交換会

ツグミa

 枝の陰に隠れていますが、ツグミが来ていました。

オオタカシンポジウムa

 環境省主催オオタカの国内希少野生動植物種の指定解除に関する意見交換会が、開催されました。
 意見交換会といっても、一般参加者は、質問票や意見票の用紙に書き込んで、係に渡すだけで、意見はコーディネーターやパネラー、環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室の方々が、お話になりました。

 パネラーの方々のご意見も、微妙なところで違いがみられました。

 一致していたのは、今の段階で、指定解除をすれば、大きな弊害が生じかねないということだけだったかもしれません。

オオタカ指定解除による問題点a081

 日本オオタカネットワーク副代表今森達也氏は、その問題点を医療行為における薬の処方のメタファーを用いて、説明されました。
 現時点で、指定解除をすれば、薬の副作用に対する処方がないのと同じく、大きな問題が生じたとしても、何の手立ても施すことができない事態になるとのことでした。
 その手立てが施されないままに、指定解除はできないというご意見でした。

 公益財団法人日本自然保護協会保護室主任辻村千尋氏も、現時点での指定解除には反対とのご意見でした。
 理念法の必要性、里地里山行動計画、Avoid Map作成、各都道府県における条例制定がなされないうちに、指定を解除することの弊害について述べられました。

 公益財団法人日本野鳥の会自然保全室室長葉山政治氏も、国の法律から外れると、都道府県の条例が必要となり、各地方自治体での対応の違いを危惧されました。

 種を保存することと、生息地保全のどちらに一義的な意味を見出すのかという点において、意見は一致しているとは言えないようでした。
 オオタカの代わりに、サシバを希少種として指定することで、里地里山を守ることができるという考えも示されました。

 西日本において、オオタカの数が増加しているという事実がないという点において、意見は一致しているようでしたが、パネラーの多くが活動している東日本において増加しているのは事実であるとの意見でした。それでは北日本ではどうなのか?詳しい話はありませんでした。

 コーディネーターの羽山伸一氏は、1980年代に鳥獣法しかなかった時代から、10年で種の保護法に至った経緯、現在までの努力を話され、その過程でオオタカが増加したのは、奇跡的なことであると、実績を強調されました。
 
 環境省自然環境局野生生物課希少種保全推進室室長補佐徳田裕之氏は、オオタカの国内希少野生動植物種の指定解除がなされた後の、現行法での行政としての対応の在り方について説明し、指定解除後にオオタカの減少が確認された場合の、再指定への手続きを紹介しました。

 再指定の可能性が検討されるくらいなら、指定解除を行うべきではないという感想を抱きました。
 その間に失われる生息地の環境を、復元することは不可能だからです。

 3時間に及ぶ会でしたが、大勢の方々が熱心に耳を傾け、関心の高さが伺えました。

 もっとも、私が、皆様のお話をどれくらいの割合で理解し、記憶できたのかという点については、心もとないことでした。
 シンポジウムの話題提供者の皆様は、普段から意見交換の機会があり、それぞれの活動の中で、これまでの実績を積んでおいでで、その過程を知らない聴衆にとって、複雑で難しいと感じる事項が多くありました。

 また、メディアは、東京のNHK 一局が参加しただけで、地元メディアの参加がなかったことは、この会が必ずしも、仙台の中で認知されていなかったのではないかという危惧を抱かせるものでした。 
 
 今後、環境省のホームページの中で、一般国民の意見を受け付けることができるようにする予定だそうです。


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行政の対応 | コメント(0) | 2016/01/23 20:26
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